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BeL Associatesが設計した住宅

House by BEL Architects

ドイツの建築事務所BeL Associatesがケルン市内に建築した個人の住宅は、かつて文化財に指定されていた鉄道員用の宿舎を改築したものだ。

House by BEL Architects

1903年から1905年にかけて建築されたこのテラスハウスは、ケルンで最も古い共同住宅計画の一部を成すものである。


House by BEL Architects

3室で構成されていたこの建物は、現在一世帯用の個人住宅になっている。


House by BEL Architects

屋内に張り巡らされた丸みのあるモザイク模様のタイルは、昔の暖炉を利用した作りつけ机の表面や出入り口、さらにシャワールームにも使用されている。


House by BEL Architects

写真上はBeL Architectsの好意による。

台所と食堂は一階に、居間と2つの寝室は二階に、そして三階には主寝室と浴室がある。


House by BEL Architects

写真は特に断りのない限りVeit Landwehr氏の撮影による。



House by BEL Architects

建築家からの詳細は以下の通りである。


1903年から1905年にかけてKöln-Nippeser Bau- und Spargenossenschaft" Cooperativeによって 構築された 田園都市Eisenachstraße は、ケルンで最も古い集合住宅地区の一つです。かつて、建築家Heinrich Krings氏によって操車場に隣接して建てられた鉄道員用の宿舎は、その斬新な間取りが評価され、1900年のパリ万国博覧会で最優秀賞を受賞しました。


House by BEL Architects

写真上はBeL Associatesの好意による。

壁に煉瓦模様をあしらった150平方メートルの間取りを持つ60棟の二階建てテラスハウスは、全て屋根裏部屋を備えています。この機能的な間取りを3室の居住スペースに分割し、建物の裏側に階段を使って出入りできる小さな家庭菜園を造園しました。


House by BEL Architects

写真上はBeL Associatesの好意による。

かつて独立した都市であったNippesは、現在ケルン市の一部になり住宅地として栄えています。かつて鉄道員の町であったこの地域一帯は宅地化が進み、操車場の跡地は車の往来がない閑静な高級住宅地に変貌しました。これはドイツで第二位の出生率を誇るベルリンのプレンツラウアー・ベルクで、工場群がベルジアン・チョコレートやショウガ入りのかぼちゃスープを出すカフェに取って代わったのと似た光景なのです。


House by BEL Associates

e38は当時の正面をとどめた最後の住宅として文化財に指定されていましたが、1990年代後半の大幅な改装によって無残にもほとんど取り壊されました。


 

House by BEL Associates

浴室が3か所あり、小部屋に仕切られた屋内は、見苦しい壁紙やタイルが元の簡素で頑丈な建材を覆っていました。新しいオーナーとなった2人の子供を持つグラフィックデザイナーと女優の夫婦が、大金をはたいてこの家を購入した時には、改装の費用がほとんどない状態でした。


House by BEL Associates

3室から成る荒廃した状態の住宅は、建物に若干手を加えることで、一世帯用の個人住宅に生まれ変わりました。閉ざされていた階段は隣接する居間や食堂と通じ、台所が建物の前部に配置され、狭い通路は広々とした玄関に改装されました。


House by BEL Associates

台所と玄関は壁で仕切られ、台所には組み込み式の収納スペースや机、さらにカウンターが配置されています。階段の下まで伸びる新しい暖炉を備えた食堂からは、新たに設置したドアを通って庭に出ることが可能です。二階まで伸びる暖炉の背後にある壁には、昔を偲ばせる木造の階段が映し出されます。


House by BEL Associates


二階にある広々とした居間は庭に面し、階段には踊り場が設置されています。2つの子供部屋は通りに面しています。3階には化粧室の付いた主寝室と家族用の広い浴室があります。この建物を改装する上での基本的なコンセプトは、破壊と構築という2つの相反するテーマです。廃材で覆われながらも頑丈な構造の建築は、廃材を取り除くことで本来の姿を取り戻したのです。



House by BEL Associates


この建物には、100年に及ぶ改築の歴史が意図的に残されています。不必要な改築箇所が取り除かれた部分からは、煉瓦や木造の床板などの本来の姿が出現しました。この手法により、時代の中で変遷してきたこの建築の姿が、同時に浮き彫りにされたのです。どの時代の姿がより相応しいかという問題ではなく、あらゆる時代の姿を同時に露呈することに意味があるのです。この建築は真の原形を色濃く留めているにもかかわらず、デザイン自体はあえてそのことを強調していません。実際に、新旧の微妙な違いは、ベージュ色を基調とした包括的なデザインによってぼやけています。ちょうど歯科医が患者の歯の色に合わせて充填剤を埋め込むように、切断や挿入の手法をデザインとして用いることで、全体的にぼやけた印象を与えつつも素材の面では強調されているのです。丸形のモザイク模様のタイルが、建物全体に使用されています。


House by BEL Associates

 

建築概要

所有者: jörg waschat, sonja baum
集合住宅
建築家: BeL Associates(ケルン市)
作業チーム: Anne-Julchen Bernhardt, Jörg Leeser, Wiebke Schlüter, Wolfgang Zeh
延べ床面積: 150 m2
依頼主: N.N.
改装総工費: 100.000 ユーロ
土木技師: Jürgen Bernhardt, Cologne
完成: 2009年5月

投稿/キャサリン・ウォーマン

翻訳/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨

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