
メルボルンの建築家ライアンズ(Lyon)が設計したタスマニア大学(University of Tasmania)医学部の研究施設は、傾斜窓となだらかなアーチを描いたコンクリートの外観が特徴的だ。
「メンジーズ研究所」と呼ばれるこの施設には、一連の実験室を始め、宿泊や医療設備が収容されている。

通りの角に面した風格のあるアーチをくぐって建物に入ると、ガラス張りの大広間にたどり着く。

建物の中心にある鋼鉄製階段の吹き抜け部からは、全ての主要な施設とアクセスが可能で、職員や学生の交流の場となっている。

建築家からの詳細は以下の通りである。
タスマニア大学メディカル・サイエンス1(メンジーズ研究所・ユタース医学部)
所在地:タスマニア州ホバート市リバプール&キャンベル通りコーナー

タスマニア大学医学部とメンジーズ研究所を統合したメディカル・サイエンス1は、世界の最先端を行く実験設備や医療研究所、さらに医師養成所を収容した画期的な施設です。

当初Co-location project(コーロケーション・プロジェクト)と呼ばれたこの施設の基本概念は、分散していた大学の施設を一か所に集中させ、効率化を図ることでした。

この概念の中核を成すのは、斬新な建築や公共的な機能に裏付けされた、「新しい学術」施設の構築です。

人を誘い込むような公共性の強い建築であるメディカル・サイエンス1は、通りの角にある入口を経て巨大な透明の窓ガラスに囲まれた大広間へと続き、躍動感と風格のある鋼鉄製の窓枠によって隣接する既存の伝統的な建築(ホリディーン・ハウス)と対照を成します。

この建築は都市の象徴とも言えます。

リバプールとキャンベル通りの合流点に正面を持つこの建築は、反対側にドーメインの静かな景観とブルッカー高速道路の喧騒を共有する敷地に位置しています。

ユニークな鋼鉄製の窓枠に組み込まれた角ばった窓ガラスによって、鋼鉄とコンクリートを重ね合わせた建築の外観が一層引き立ちます。

鋼鉄製の枠に囲まれた窓割りによって生まれる建物のイメージは、周囲の山並みダーウエント川がモチーフになっています。

曲線を描いたような建物の構造は、架空の公園「リブレット・パーク(小川の公園)」をイメージしたもので、メディカル・サイエンス1が位置している碁盤目の一端を構築する上で重要な役割を果たしました。

階上部の鋼鉄に枠組みされた窓から眺める素晴らしい景色は、そこで学び働く人々を新しい世界に誘います。

通りに面した鋼鉄に組み込まれた窓は、街のシンボルとして受け継がれたアーチ状の形で、ホバート市を見下ろす山並みをイメージしたものです。

機能面の構築は、PC2 (物理的封じ込めレベル2)実験室や教育設備の様々な要求に基づいて決定されました。

PC2実験室は、極度な刺激臭の発散などを伴う実験を考慮して、最上階である5階に配置し、その一方で教育関係の施設を階下の1階と2階に配置することで、エレベーターや階段を使った物流の便宜を図りました。

職員の宿泊施設は、中間部の3階と4階に配置しました。これら全ての施設にスムーズなアクセスを可能にし、さらに職員、学生そして研究者が自由に交流できるように建物の中心部に鋼鉄製の階段を設置したことも、この建築の大きな特色です。

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投稿/ジョー・ミルズ
翻訳/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨
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