
ロンドンに事務所を置く Marks Barfield Architects (マークス・バーフィールド・アーキテクツ)のスティーブン・チルトン氏デザインによる工場を模った青少年センターは、イギリス、バーミンガムのロングブリッジにあった世界で最も大きい自動車工場の跡地に建てられる。

「ファクトリー」と呼ばれるこのセンターは、旧ローバー社の工場だった建物を再現する大規模な事業の一環で、舞台、ダンススタジオ、スポーツ施設、録音スタジオとカフェから成る施設だ。

アクリル製のブロックが、繊維強化コンクリート製の外壁に埋め込まれる。

屋内はベニヤ板で囲まれ、コンクリート製の床は階ごとに色分けされる。

このプロジェクトは政府によるMyPlace事業の一環で、若者たちと協力して新しい娯楽施設を構築しようとする試みである。

マークス・バーフィールド・アーキテクツからの説明は以下の通り。
「ファクトリー」 - マークス・バーフィールド・アーキテクツのスティーブン・チルトン氏がデザインする新しい若者のための空間
バーミンガム、ロングブリッジにある世界で最も大きい自動車工場の跡地は、政府が数百万ポンドもの資金を投じるMyPlace事業によって、青少年のための新しい施設に生まれ変わります。

MyPlace事業の目的は、施設を利用する若者たちと協力して彼らの自由時間を有効利用できる優れた施設を作り、イギリス各地に派遣することです。
「ファクトリー」のデザイン構想は、「ロンドン・アイ」の製作者であるマークス・バーフィールド・アーキテクツのスティーブン・チルトン氏が手がけました。

ソレル財団の支援を受けて、マークス・バーフィールド・アーキテクツは国際的なブランドコンサルタントInterbrand社のピート・デュアーとジョナサン・ハバード両氏と共にMyPlace事業に取り組みました。同時にバーミンガム市内に住む13歳から17歳までの若者9名から成る精力的な集団を事業計画に参加させることで、依頼主という立場からの意見を求めました。

数々の学習会と発想豊かな視察や会議を経て、「依頼主」である若者たちは、この施設の建築と役割において何が重要であるかを確認し同意した上で、最終的な構想をプロジェクトチームと出資者に提出しました。

このプロジェクトを担当する建築家でありデザイナーであるスティーブン・チルトン氏は、「ロングブリッジの若者たちとの共同作業は、まさに刺激的体験以外の何物でもなかった。

ロングブリッジで我々が抱いていた構想は、若者たちの創造意欲を大切にしつつ、工場が残した素晴らしい遺産である、この敷地の特色を生かした建物を構築することです。」と述べています。

ロングブリッジの歴史は、すなわちこの地の産業の歴史です。誰もが知るオースティン・ミニに代表されるこの地の自動車産業は、ロングブリッジの名を一躍有名にしました。

この工場と依頼主が求めている建築には、構想の当初より多くの共通点がありました。

その結果、工場の歴史的変遷に沿って2,000平方メートルの敷地を利用する方向で、合意に至ったのです。

正面に見られる窓ガラスを散りばめた模様は、敷地の遺産である工場を連想させる様々なデザインの一つであり、新造された何百台ものオースティン・ミニを空から撮影した様子をイメージしています。

階ごとに色分けされたコンクリート製の床や、開放的なサービスカウンターの壁に使われているベニヤ板などの建材は、耐久性と機能性を備えた美的センスあふれる工業デザインです。

これらの建材は、舞台やスポーツのスペースをはじめ、ダンススタジオ、マルチメディア、カフェ、厚生施設、さらに録音や番組制作スタジオに至るまでの幅広い用途に適しています。

技師のアダムズ・カラ・テイラー氏による、穴のあいた正面外壁を生かした斬新なデザインは、アクリル製のブロックが、直接繊維強化コンクリートの外壁に埋め込まれています。

バーミンガム市のMyPlaceプロジェクトチームが、入札制度によりこれらの資材を調達することは、言うまでもありません。
投稿/ローズ・エサリントン
翻訳/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨
Dezeen記事(オリジナル)はこちら。

コメントする