
ロサンゼルスのデザイン・スタジオ:Ball-Nogues Studioが、1万枚の洋服を天井から吊り下げ、まるで龍のようにも見えるインスタレーションを完成させた。

「Built to Wear」と名づけられたこのプロジェクトは、深圳(シンセン)・香港都市/建築ビエンナーレの一環として開催され、深圳近郊のボランティア30名によって組み立てられた。

このインスタレーションは、アメリカン・アパレル社から寄贈された洋服によって創作され、会場に訪れる来場者が洋服をもらい受けることによって、2010年1月23日の終了までに、徐々に解体される。

写真: 特記がない限り、全てベンジャミン・ボールによる
深圳(シンセン)・香港都市/建築ビエンナーレに関連する記事は、以下をDezeen.comにて掲載中:
Monster's Footprints by MAD (タイトル和訳: 怪物の足跡)
Bug Dome by WEAK! (タイトル和訳: 虫のドーム)
Bloody Haze by MAP Office (タイトル和訳: 血の濃霧)
Shenzhen & Hong Kong Biennale photos (タイトル和訳: 深圳・香港都市/建築ビエンナーレの写真コレクション)
The Unbearable Lightness of Being by Mésarchitectures (タイトル和訳: 耐えきれない軽さという存在)

以下、Ball-Noguesスタジオによる詳細情報:
現代都市の文化において、期間限定の空間インスタレーションとは、急速に進化を遂げる現象です。それは、「永久的な」建造物とは異なり、発展を続ける深圳や香港のよう都市の日々の進展に機敏に反応するためです。最近では、都市の「ランドマーク」として機能する建造物と同様に、壮観なインスタレーションに注目が集まるようになっています。

最近は、都市が暫定的な環境や建築学構造上に計測された事象で彩られるようになりました。2008年の金融危機以降、投資家は、建造物を作るための費用に囚われることなく、都市景観を作る方向に資金を提供するようになりました。

こうした経済的展望のなかでは、上質なテーブルウェアのコレクションよりも、使い捨てのお皿による建造物の方が賢い投資先となっています。しかし、食事の後で重要な質問が浮かび上がってきます。紙皿は、堆肥になるのでしょうか?クレヨンで色を塗り、パーティー用の装飾としてでも使ってみましょうか?

本プロジェクト「Built to Wear」は、深圳(シンセン)・香港都市/建築ビエンナーレ 2009の深圳シビックスクエアの地下会場にて、1月23日まで公開しています。

写真(上): ブリアンナ・ゴートン
ビエンナーレのテーマである「City Mobilization (都市の可動化)」を彷彿させる本インスタレーションは、Ball Nogues スタジオ、アメリカン・アパレル社、ビエンナーレのオーガーナイザー、そして深圳 のボランティア・グループ30名のコラボレーションによって実現しました。建築構造学の計測を用いて吊り下げられたこの構造物は、全米最大の洋服工場を運営するアメリカン・アパレル社の洋服1万枚からできています。

それぞれの洋服は、インスタレーションをつかさどる建築部材であると同時に洋服でもあり、2重の役割を担っています。というのも、ビエンナーレの期間を通じて会場に訪れる来場者は、インスタレーションに使用されているTシャツ、マッスルシャツ、タンクトップ、赤チャンの服、ビキニ、Gストリングスなどをもらい受けることができ、結果、インタレーションは来場者によって部材が取り除かれる形で、徐々に解体されるのです。

「Built to Wear」は、米国の洋服メーカー工場のほとんどが海外に移る今の時代に、中国などの新進国をその移転先として提案すると同時に、建築構造学によって計測されたインスタレーションによって素材のライフ・サイクルを再考する機会を提供します。

本プロジェクトは、衣服のように需要の高い消費財を建造物の部材として用いることで、「グリーン」建築を批評すると同時に消費という行為を通して公共空間を活性化しています。
視覚的コンセプトとして、本インスタレーションはサステイナビリティを示唆しています。また、'グローバル・エクスチェンジの支流で製品の流れが停止した瞬間を用いて'、都市における建造物が決して永久的ではないことをさりげなくアピールしています。環境的解釈から離れると、このプロジェクトは大量消費の象徴である洋服を新しいアプローチでとらえることによって、新たな希望を表現しています。
投稿者:ナターシャ・ライオンズ
翻訳者:ハートフル・ジャパン 武田浩美

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