この多目的ホールは、ポリカーボネート製の正面玄関と鋼鉄製の屋根で構成され、それらは86本の湾曲した強化コンクリート製の柱で支えられている。
この建物は広さ90,340平方メートルで、支柱の高さは26.5メートルから最大38.8メートルに及ぶ。
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世界建築フェスティバルからの詳しい情報は以下の通り。
アリーナ・ザグレブは広さ90,340平方メートルの多目的屋内施設です。場所はクロアチアのザグレブ市。市の表玄関の一つである南西部に建てられています。また、正面にはザグレブで人気の高い、スポーツと娯楽施設を兼ねたジャラン・センターがあります。アリーナ・ザグレブは、中核を成す施設の一つで、新しい市の象徴として市民に様々な娯楽を提供します。建物の個性的な形は、市全体の中におけるこの建築の重要性と、建物の外観を決定づける巨大建築の特徴によって、強烈な印象を生み出します。構造上の理にかなった楕円形の外観は、湾曲した柱で支えられ、屋内のスペースを部分的に覆います。このホールの基本的な形や構造体は、最大39メートルにも及ぶ、組み立て式プレストレスト強化コンクリート製の湾曲した柱です。86本の巨大な柱が建物全体を支え、半透明で発光するポリカーボネート製の外壁と一体となって、様々な照明効果を生み出します。それらの柱は観客席を支え、鋼鉄製の屋根を吊るす役目もします。柱の高さは、26.5メートルから38.8メートルに及び、鋼鉄製の屋根は、最も長いところで104メートルになります。
ホールの中心部は、鋼鉄製の吊り下げ式の屋根、組み立て式プレストレス強化コンクリート製の柱、一体構造の強化コンクリート製観客席、平土間、及び舞台で構成されています。
観客席と競技場の下には、およそ3,000平方メートル(817台収容)の駐車場があります。駐車場は、継ぎ目のないスラブ状の土台の上に建設され、建設の際膨張を伴います。膨張の度合は、その日のコンクリート製産量(最大1,000立方メートル)で決まります。膨張を防ぐ手段として、中央に溝(幅1m)を作り、そこからコンクリートを流し込みます。この方法により、ひずみや陥没を防ぐことができます。膨張を避けることで、比較的水位の高い地下水の中でも、より簡単(品質管理が容易な)で、水絶縁の高い土台を築くことができます。駐車場の上は、強化コンクリートで一体構造になった5階建のアリーナです。外見的には、横材(最大10m)と柱のフレームが空間に広がります。+5.0(歩行者用メインゲートの高さの数値)の頭上には、86本の組み立て式強化コンクリートの支柱があります。先に述べた高さの支柱と、階上の横材が結合して一枚岩のようになり、一体感のある建築構造が生まれます。建物には、C30/37の強化コンクリートが使用されています。
構造体(最大15mのカンチレバー)、荷重(カンチレバー横材上2,000KN)、形(湾曲)、断面(楕円形)、サイズ(39X8.5m)、重量(最大220t)−これらのデータを根拠に、先に述べた設計技術を用いて支柱を構築します。
柱はC50/60コンクリートを使用し、現場で横にした状態で、特別に考案された型枠を用い、部分的にプレストレスして構築されます。その結果、素早く(30%の力で)型枠から取り外すことができます。型枠から取り出された後、柱は立てられ、12本の完全にプレストレスされたケーブル(一本当たり1,200KN)が通されます。この時点で、柱は垂直に立てられる段階を待つのみとなり、計画された設置個所まで移動します。(その際、500tの荷重を70m先まで運べるクレーンを使います)
柱にはあらかじめ用意されたアンカー(ハルフェン:支柱が差し込まれる部分の底に組み込まれている)が取り付けられ、一体構造の工程が終了するまで、暫定的に固定されます。ホールの空間に広がるフレームと一体化することで、柱は極度な地震の横揺れ(算出重力加速度0.27g)に対応できる、安定感を作り出します。柱の上には、ケーブルを通す輪が付いていて、屋根を支えます。
直径66ミリメートル、算出抵抗2636KN、長さ103.7メートルの高密度ケーブルには、縦と対角線上にハンガー(直径34ミリメートルのさお)が取り付けられ、屋根を吊るしています。吊り下げられた鋼鉄製の屋根にはHEB450が使われ、あらゆる向きで強度を発揮します。風の影響は楊圧力が屋根にかかると最大で(wo=0.7KN/sq.m;安全因数1.5;形状因数c=0.62)となります。建物と安定を保つためのトラスの重みが、構造力学上好影響を及ぼし、対称のバランスが崩れたり、ケーブルを交換する際、負荷を除去します。
アリーナ・ザグレブの特徴である多目的性を最大限に活かすために、設備(サウンドスピーカーやスポットライトなど)をどこに配置(吊るす)するかを検討することが重要になります。このアリーナは、総重量100tに相当する設備を収納することができます。設計上の荷重(支柱上部の吊り輪の伸縮による変形を含む)によるゆがみは、33センチメートル相当です。主要方向に伸びる鋼鉄製の横材とその末端部分は、観客席の構造体に組み込まれた、弾力性の高い高分子性物質の支柱で支えられています。支柱の弾力性により、屋根がホール上に浮いている(内側からは吊り下げられている状態は見えない)感覚を作り出します。
建築デザイン種別:スパン(橋、スタジアム、大きな格納庫等)
所在地:クロアチア、ザグレブ市
設計:UPI-2M
投稿者/ローズ・エサリントン


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