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Giuseppe Farris 設計事務所 と
Stefan Schöningによる歴史的建築物リノベーション

アントワープのデザイナー、Stefan SchöningとイタリアのGiuseppe Farris Architects がコラボレーションをして、ブリュッセルのフランダース議会の一室を改装した。

 

De Loketten (カウンタールーム)と呼ばれるこのプロジェクトでは、1937年にデザインされた既存の内装の中央部に、2段からなるプラットフォームが作られた。


新たに追加されたこのスペースは、読書、カフェ、ショップ、そして講義や展示スペースとして使うことができる。


Photographs are by Ilse Liekens.

写真:Ilse Liekens

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De Loketten

このデュオは、カウンター・ルーム改装の内部コンペを勝ち取りました。続いて、同じ建物内のレセプション・エリアの改装コンペも、彼らに決定しました。

こうしたデザインは、歴史的保護建造物の既存構造に新たなプロジェクトを、美しく優雅に組み込むことで、フランダース議会の実務的な要望への解決策を提供します。

 

歴史

ブリュッセル市のかつて銀行だった建物内にあるフランダース議会のカウンタールーム(De Loketten)は、1937年に建築家のヴィクター・ブルジョア氏によって設計されました。

オリジナルのデザインで彼は既に、この部屋に公共機能をもたせています。ブルジョア氏は、銀行当局が一般市民と対面するカウンタールームを、建物の中でも最も象徴的な部屋と考えていました。銀行が持つ権力を放射させる場所と考えていたのです。

広い部屋(78×22x8m)は、公共空間を室内に作るために街路のサイズを真似したもので、ブルジョア氏は、外壁に使う素材に似たものを室内壁にも使うことによって、このアイディアを具体化しています。


課題

フランダース議会の銀行だった建物の改装に伴い、カウンタールームが完璧に復元されました。

 

フランダース議会は原案に沿って、このカウンタールームを再び、かつてのようなブリュッセル市のフランダース人たちの集会所へと戻したかったのです。様々な役割-フランダース議会の透明性とオープンさを強調するのに欠かせない-を持つ室内マーケット広場には、読書や情報のコーナー、議事堂ショップ、ブラッセリー、展示/講義、討論、文化イベント用スペースが、注意深く考慮された配列で実現されます。このプロジェクトはフランダース議会と概してはフランダースの人々にとって、代表的なものとされています。 

 

コンセプト

De Loketten のデザイン・コンセプトは、空中に遊離したエレメントとして置かれたパビリオンの発想に基づいたものです。この課題の難しさは、ヴィクター・ブルジョアの合理的で反復的な建築にどう向き合うかということでした。歴史的保護建築との競合をさけるため、デザインは一歩引いています。

建築上の特徴をいくつか取り入れることで、既存の建築とはコンテンツにおける関係性が築かれています。

デザインのもうひとつの狙いは、近隣地域に関して、パビリオン内の活動とのつながりを奨励していこうというものです。

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具現化

このプロジェクトでは、カウンタールームとは形や素材が異なるデザインの建築から距離が置かれました。さらに、パビリオンが浮き上がったプラットフォーム上に建てられているために、物理的に孤立しています。プラットフォーム下の間接照明により、この視覚的効果が増強されています。


詳細へのこだわりなど建築上に見られるモジュール性を通して、コンテンツとDe Lokettenに関しては建築構造上、関係があります。


カウンタールームの眺めを守るために、パビリオンができるだけ遮らずに見えるようデザインされています。そのため、柱や天井は出来る限り、狭くて薄くしてあります。


デュプレックスは、この建物を経験する新しい方法を提供してくれます。上の階には新たに開口部分が加えられることで、De Lokettenへの訪問者に新しい眺めを見せてくれます。路面からは建物内部で起きていることとの相互交流が図られ、外の世界への好奇心がかきたれられます。

 

機能

課題では、ブラッセリー、ショップ、フォーラムとリーディング・コーナーなど、様々な役割をひとつのデザイン内におさめるよう、何度も考えることが要求されました。パビリオンの概念的出発点は、機能の異なる空間を隣り合わせるのではなく、すべての機能を一緒に混合することでした。


パビリオンの周りに広がるガラスの柱が店の窓として機能し、ブラッセリーでは展示空間となっています。店は独立したユニットではありませんが、それを通じて、パビリオンではひとつの流れを作り出しています。フランダースのデザインを買うことが今や、コーヒーやランチ体験と合体するのです。


ビデオ・ウォールが、階段横の中央の壁にあって、ブラッセリーはフォーラムとしての役目も果たしています。このビデオ・ウォールは、プレゼン用に使うこともできれば、ビデオを通して事実上総会に出席することもできます。


中央の壁の裏には、読書コーナーを設けた静かな空間があります。インターネット接続があり、新聞や雑誌を閲覧できます。


上階は60人までののグループを収容できるほどゆったりとしています。

素材の選択

構造はスチールで出来ており、木材細工の仕上げ、歴史的保護建築物を傷つけないよう砥石の床上に建てられています。寄木細工上の床は、油を使って色濃くしたオーク材から出来ています。家具もすべてが、油で黒くしたピンオークで仕上げられています。台所部分の仕上げはステンレス・スチールが使われています。

翻訳者/ ハートフル・ジャパン 武田浩美

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