東京デザイナーズウィーク2009
東京デザイナーズウィークが10月末に開催され、Dezeenはそのイベントの公式ガイドブックを制作した。ガイドブックに掲載されたショートインタビューをシリーズで紹介する。第一弾は建築家の坂茂氏。このイベントのテーマであるグリーンデザインについて語ってくれた。
空虚なグリーンデザイン
ーーー坂 茂
グリーンなデザインとは、ただのファッションに過ぎないと思います。現在のような流行が訪れるずっと前、1986年から、私は紙という素材を使って、作品を制作してきました。私は、ただ無駄なく材料を使うことに興味があるのです。何も変わってはいません。形は違っても、制作活動の背後にある考えは常に同じです。それは素材そのものの特性をいかに生かすか、ということなのです。
紙というのは、きわめて廉価で、世界中どこででも手に入れることができる素材です。軽量で、特別な技術を持たない学生でも、紙を使った作品を制作することができます。私は、紙を使って多くのプロジェクトをプロデュースしてきました。そのなかには、ロンドンでデザインしたインスタレーション:ペーパー・タワー、そして多くの被災者用シェルターなどがあります。
私は東京を拠点としていますが、パリとニューヨークにも事務所を持ち、世界のいたるところで仕事をしています。日本の建築業者は几帳面で信頼でき、職人的な技量が高いので、日本での仕事はとても楽です。また日本では、世界中のどこよりも、顧客と建築業者、そして建築家の関係が友好的で、調和が取れています。私たちは、日本の環境にすっかり甘やかされています。フランスで働くときは、常に闘っているような状況です。日本の環境は、ほかの国とはまったく違うのです。
坂 茂 : 建築家。東京、ニューヨーク、パリに事務所を持つ。
写真/フィル・フィスク
アートディレクション/ミーシャ・ウィードマン
インタビュー/ローズ・エサリントン
このインタビューは、東京デザイナーズウィークの公式ガイドブック(以下はその表紙写真)に掲載されたもの。ガイドブックのプロデュースはDezeen、アートディレクションはミーシャ・ウィードマンによる。

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