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太陽光発電住宅コンテスト
ダムシュタット工科大学が優秀賞

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ドイツのダムシュタット工科大学の学生たちは、エネルギー効率に優れた太陽光発電住宅のデザインを競うソーラー・デカスロンコンテストで優勝した。


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ワシントンD.Cの国立公園ナショナルモールで、世界各国から集まった20の大学生チームにより太陽光発電住宅のデザインと建築が争われ、出展住宅が展示された。


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各チームは評価の対象となる10項目の分野で競った。



最優秀作品は、2種類の太陽電池を使った2階建の立方体の形をした住宅で、断熱性に優れ、自動式の鎧窓を取り付けることで不要な熱を逃がす。


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家具や器具は折りたたみ式で、他の目的にも使用できる。


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詳細はTeam Germanyのホームページを参照。





2位はイリノイ大学アーバンシャンペーン校(プロジェクトホームページ参照)に、3位はサンタクララ大学とカリフォルニア芸術大学(プロジェクトホームページ参照)の合同チーム(Team California)に贈られた。



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この大会は合衆国のエネルギー省によって企画された。



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主催者からの情報は以下の通り。




ドイツチーム:ダムシュタット工科大学


持続可能性の秘密は、表層のすぐ下に


ドイツチームは建物の「面に着目」し、内装が2階建ての立方体の家を造りました。表面は太陽電池で覆われていて、屋根の上に取り付けた11キロワット光電の単結晶サファイアシリコンパネル40枚と、銅、インジウム、ガリウム、セレンを材料とする250枚の薄膜太陽電池が横に取り付けられ、これによって家庭で必要とされるエネルギーのなんと2倍もの量を作り出すことができると考えられています。薄膜太陽電池はシリコンに比べると効率の面でやや劣りますが、曇り空でもより高い性能を発揮します。正面に取り付けた高い断熱性を誇る独自の真空断熱パネルと、プラスターボードに組み込まれた相変化素材の組み合わせにより、快適な温度が保てます。また自動式の鎧窓によって、不要な熱を遮断します。


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チーム


このチームは24人の学生から成る比較的小さなチームで、ほとんどの学生が建築専攻です。メンバーの一人であるサルディカ・マイヤーさんは、「私のボーイフレンドやメンバーの家族、友人などあらゆる人がこのプロジェクトに関わったの。こんなにたくさんの協力を得ることが出来て、信じられないくらいだわ」と述べ、今回のプロジェクトにどれほど多くの人が関わったかを語っています。ドイツチームは2007年のソーラーデカスロンコンテストで一等賞を獲得し、今年のチームはその当時のメンバーの指導を仰ぎました。





住宅


ドイツチームの基本方針は「多くの新しい技術を使った限りない追及」にありました。特にこの住宅は、ナショナルモール内の送電線に余剰電力購入配線を接続することで、太陽光発電を最大限まで引き上げています。この結果生まれたのが、立方形の2階建ての建物で、太陽光発電パネルを屋根と側面に備え、仕切りのない独立した多機能居住空間を持っています。チームによって芸術的ソーラーデザインと評されたこの住宅には、ベッド、家具を始めとする設備があり、それらは折りたたんで様々な目的に使用できます。


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技術


広範囲に太陽光発電パネル設置していることが、ドイツチームの住居の目立った特徴ですが、他の技術としては以下のようなものが挙げられます。


壁(パラフィン)と天井(水和物)に相変化素材を使用

自動の鎧窓

熱ポンプシステムに組み込まれたボイラーによる冷暖房及び給湯


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建物の特徴


最大限の空間と床面積を提供する立方形の2階建て建築

屋根を覆う単結晶サファイアシリコンパネルと、側面の銅、インジウム、ガリウム、セレンを材料とする薄膜太陽電池

予想供給電力は通常必要とされる量の2倍

仕切りのない独立した多機能居住空間


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ソーラーデカテロンについて


2009年10月にアメリカエネルギー省は3週間に渡りソーラーデカテロンを主宰しました。この大会では大学生から成る20チームが、魅力的で有益でエネルギー効率に優れた太陽光発電住宅をデザインし、建築し、そして実際に稼働させて、どれが一番であるかを競い合います。ソーラーデカテロンは一般にも公開され、太陽エネルギー、エネルギー効率、さらに優れた住宅デザインの驚くべき一体化を目の当たりにすることができます。

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本年度の日程の詳細は以下の通りです。


デカテロン(審査対象となる10項目での競技)ー10月8日~16日

一般公開:10月9日~13日

一般公開:10月15日~18日

解体作業:10月19日~21日



住宅一般公開:平日午前11時~午後3時

       土曜日・日曜日:午前10時~午後5時

       10月14日(水)は全面閉鎖 

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ソーラーデカテロンは3つのステージから成るコンテストです。


建築:最も思考と作業が要求される段階です。学生たちは斬新で高度な技術を巧みに駆使して住宅をデザインする以外に、資金集め、活動報告、資材調達そして業者との協力を要求されます。ソーラーデカテロンは実際の競技自体に注目が集まりますが、チームが成功するかどうかは、この建築の段階での努力次第なのです。


ソーラービレッジへ移動:コンテスト当日、チームは住宅をワシントンD.Cのナショナルモールに移動し、その場で再び組み立てます。

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競技:競技期間中、チームは10項目において住宅を評価され、それらは同時に一般公開されます。



目的


ソーラーデカテロンは、私たちが直面している最も大きな問題の一つである、増加し続けるエネルギー消費について考えるチャンスなのです。この国際的評価の高いイベントは、エネルギーのより効率的な使用、さらに再生可能な資源によるエネルギーの使用という(環境保護に対する)画期的な解決策を提示します。



ソーラーデカテロンの目指すところは以下の通りです。


参加者の学生たち(デカスリート)に、エネルギー効率、再生可能なエネルギー、さらに環境に優しい建築技術を啓蒙すること。将来を担うエンジニア、建築家、建築技師、そして情報発信者として、デカスリートは研究や仕事においてこの知識を生かせるでしょう。


人々の中に、再生可能なエネルギーやエネルギー効率、さらに太陽光発電によりどれほどのエネルギーの消費が抑えられるか、という認識を高めること。


太陽光発電をより早く市場に参入させること。これによって競争力が高まり、エネルギー効率やエネルギー生産技術の研究開発が促進されます。


社会に出るまではめったに共同作業をする機会のない、技師や建築家など様々な分野の学生の協力体制を確立すること。


新しい建築に対して統一性、または「包括的なデザイン」という取り組み方をすること。この取り組みは従来のデザインや建築の過程と異なり、デザイン担当者は、建物の構成要素や機能の相互作用をすべて考慮に入れることで、資源を節約し、環境に負荷をかけない快適な住居を生み出すことができるのです。


消費するエネルギーを出来る限り太陽や風のような再生可能な資源から生み出すことで、エネルギーゼロ住宅の可能性を示すこと。たとえ住宅が送電線と接続していても、電力会社からのエネルギーを実質的に使わないことである。




投稿者/ローザ・エサリントン 

翻訳者/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨



Dezeen.com オリジナル(英語)はこちら


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