Made in Asiaと名付けられたこの作品群の中には、Chop Stickと呼ばれる洋服掛け(写真上)がある。アルミ製の横棒が4本の木製の支柱をつなぎ止めている。
シャイニング・ランタン(提灯、写真下)は、伝統的な中国の紙提灯に対する作者の賞賛が表された作品だ。
デザイナーからの情報は以下の通り。
MADE IN ASIA
アンドレアス・ザクサー氏は、自身が東アジアで生活をしている時に撮影した写真から、原点となるものやヒントを得て、4種類の家具、ランプ、アクセサリーをデザインしました。新しい製造技術を伝統的な製品に応用し、台湾の職人との密な連携を持ちながら、氏はSnow Blossom(雪花)、Tofu(豆腐)、Shining(提灯)、Chop Stick(箸)と呼ばれる4つの試作品を完成させたのです。これらの作品は東アジアで過ごした彼自身の生活体験を反映しており、その土地で今もなお受け継がれている手工芸への賛美を表しています。
CHOP STICK 4本の棒で出来た洋服掛け
Chop Stickは日本古来の建具技術と、箸という日用品にヒントを得て作った洋服掛けです。4本の支柱がアルミ製の横棒を軽く支えています。頼りなげな仕組みですが、服の重みがかかるとしっかりと固定されるようになっています。
素材:酸化処理したアルミ、アメリカ産オーク材
シャイニング・ランタン、3つの試作品
シャイニングはランプの傘からなる作品群で、中国の紙提灯を称えたものです。点灯すると、二重になった傘の部分に様々な模様が浮かび上がります。
素材:セラミック、白色光沢処理、木綿
写真上/シャイニングランプのヒントになった写真
新しくデザインする家具のために形や素材を吟味する時、氏の強みとなるのは、プロダクトとファッションデザインという二つの分野における経験です。ファッションショーのキャットウォークと木工品のショールームが一つの世界となって、互いの魅力を引き出しながら作品に体現されます。「私はファッションデザインの学位を取得したことで、木工技術の基礎的な知識を身につけることができ、創造力や空間に対する感覚が広がったと常日頃思っています。また同じくファッションデザインの影響で、私が選ぶ素材には、触ったときに心地よく官能的ですらあるものが多いのです」氏はこのように説明しています。
写真上/Chop Stick洋服掛けのヒントになった写真
新たなプロジェクトを始めるに当たり、厳しい基準を自らに課すことを好む氏の作品には、進化という概念、すなわち平凡な素材を加工し、素材の形を残したまま美的センスにあふれる作品に作り変える、というテーマが繰り返し現れます。2003年に本格的な創作活動を始め、斬新なデザインを作品に取り入れてきたザクサー氏が現在魅力を感じているのは、移動と組み立てが簡単に出来る家具を考案することです。彼のコート掛け「箸」は日本の伝統的な建具から想を得ています。氏曰く「私は素材を最小限に抑えたいのです。とはいえ、ミニマリズムを追求しているのではありません。製品の背景にある行程とか理論なども、形や素材を通して見る人に語りかけようとする私の作品にとって、常に重要なことなのです」


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