ストレートチェアー(肘掛けのない椅子)は、堅いアメリカ産のクルミ材を使用した座部、背もたれ、脚と光沢仕上げを施したヒッコリー材のスピンドル(背もたれと座部を支える軸)で作られている。
スプレーテーブル(脚が広がったテーブル)は、つやのあるヒッコリー材を使用したテーブル上面板と、アメリカ産のクルミ材で作られた両サイドのへりと脚に特徴がある。
今回の新しい製品は手製で、現在の安全基準を満たすように脚の直径を1ミリメートル太くしたという点以外は、1940年代当時のデザインがそのまま生かされている。
これらの作品群には、硬材で両サイドを縁取りしたダグラスモミを使用したトレーも含まれている。
ノール社からの詳しい情報
ナカシマデザインがノール社の製品に復活
ノール社はジョージ・ナカシマ氏デザインによるストレートチェアーとスプレーテーブルを発表。
20世紀における家具のデザインやアメリカの手工芸活動の代表的な存在の一人であり、デザイナーそして建築家でもあるナカシマ氏は、1940年代に当初ノール社のためにこれらの独創的な作品を制作し、光沢を施したり、クルミ材やヒッコリー材の鮮明な木目を利用して、自身の技法を世に発表しました。
ノールデザインの伝統を受け継いだナカシマ氏のストレートチェアーは、17世紀の伝統的ウインザーチェアーの作風を現代に取り入れたもので、家具は収集の対象ではなく、機能的な物でなくてはならないという氏のデザイナーとしての信条を貫いたものとなっています。この実用主義的な考え方は、製品における素材の使用方法にはっきりと映し出されています。例えば、ストレートチェアーの本体や脚は頑丈で堅いアメリカ産のクルミ材を使い、明るくてつやを抑えたヒッコリー材を使ったスピンドルとコントラストを作っています。
椅子の座部は最高のすわり心地を生み出すような形になっていて、スピンドルがカーブを描くことで、座っている人を抱えるように支え、座ったままで体の向きをより簡単に、そしてスムーズに変えることができます。この椅子特有の均整のとれたデザインこそが、機能性、快適さ、気品のバランスを追求したノールの典型的な製品なのです。細かい配慮は座部の裏側の部分にまで行き届き、ゆるやかな丸みを帯びた椅子の形に合わせて作られています。
ストレートチェアーとスプレーテーブルは共に手作りで、2009年に法定化した強度試験に合格するため脚の直径を1ミリメートル太くしたという点を除けば、ジョージ・ナカシマ氏がノール社のために考案したものと全く同じ仕様です。この仕様変更はナカシマファミリーとの親密な協力により実現しました。
スプレーテーブルは、この椅子と同じ色調の板を使い、濃いクルミ材と明るいヒッコリー材の色調がうまく折り重なっています。椅子同様、触感にすぐれたテーブルの表面には職人の巧みな技が生かされ、木のぬくもりをより一層強調しています。この素朴なデザインは、ヒッコリー材を使用したテーブル上面板の両サイドにクルミ材の縁取りが施され、鮮明な輪郭と機能的な上品さを作り出しています。
またこの一連の製品の呼び物として、堅いダグラスモミをクォーターカット(柾目)し、光沢やラッカーを施したトレーがあり、丈夫なブラジル産のサントス材やウエンゲ材を使用したものも用意されています。
ジョージ・ナカシマ氏のストレートチェアーとスプレーテーブルはロンドンにあるノールの新しいショールーム(91 Goswell Road, Clerkenwell, London EC1V 7EX)、または全国のノール販売店で発売されています。
ノール社に関して
ノール社は1938年に設立され、豊かな発想で常に進化し耐久性に富む住宅やオフィスの調度品の世界的な製造元です。30以上もの我々の優れたデザインが世界各地の美術館に常時展示されています。ノール社は「the World Monuments Fund Modernism at Risk program」の設立後援者です。
ジョージ・ナカシマ氏に関して
ナカシマ氏は建築分野でいくつかの学位を持っていましたが、日本の木工技術も学び、彼の生まれ故郷であるワシントン州の壮大な森林に感化されました。1943年にナカシマ氏はペンシルバニアで小さな家具の商売を始めました。ナカシマ氏は通常オーダーメードや場所を指定した作品を作っていましたが、一流の製造業者向けに個性的な作品も製作しました。彼はアメリカ建築協会よりゴールドメダルを受賞し、『木のこころ 木匠回想記』の著者でもあります。
投稿者/ブラッド・ターナー
翻訳/ハートフル・ジャパン 鳴海 亨
Dezeen.com オリジナル(英語)はこちら。


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