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胡同泡(フートンバブル)32 マッド作

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北京の建築家集団マッドは彼らの提案するシリーズの第一作目として、胡同(フートン)と呼ばれる街中の路地に、泡の形をした物体「フートンバブル」を完成させた。

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第一作目のバブル、フートンバブル32は、設置された胡同の一隅でトイレや階段として機能する。胡同とは伝統的な家屋建築になくてはならないもので、中庭のような役割をするものだが、近年の北京での急速な開発によりその姿を消しつつある。


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マッドの北京フートンバブルプロジェクトは、同様のバブルを他の多くの胡同にも設置する事を提案している。設置することで生活水準を向上させつつ、その街特有の景観を生み出す役割もあるとしている。


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以下は、マッドからのコメントである。



マッドの北京フートンバブル

ベニス建築ビエンナーレ2006でのエキシビジョンMAD IN CHINAで、我々は未来の北京に向けての提案「北京2050」を発表しました。

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「北京2050」は未来の姿として3つのシナリオを用意していました。まずは、天安門広場に緑あふれる公園、次に街の中心業務地区に一連の浮き島、そして最後に、"胡同の将来"と題して、北京でもっとも古い住宅街に、金属で作られたバブルをいくつも配置するものです。


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そして3年後、最初のフートンバブルが北京の中庭に現れることになりました。



中国の急激な発展は、その街の姿を大規模なスケールで変えてしまい、伝統的で繊細な北京を浸食し続けています。そんな急激な変化が、旧来の街並みを知る建築家を立ち上がらせ、次々と浸食されていく街を救うべく、無秩序だが即興的なリフォームを行いました。


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さらに低劣な下水システムが、個性と潜在的な繁栄力のある街を、問題ばかりの街へと変えてしまっていました。街の小道胡同は次第に、地元住民にとってのごみ捨て場と化していますが、一方都会の富裕層にとっては心を癒してくれる田舎風景の象徴的な存在となり、そしてまた観光客にとっては新しい観光地となりつつあります。


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内側から生まれ自らを損ない始めた変化は、地元民の生活水準を変革することが必要であることを逆に明らかにしました。進歩や発展にはかならずしも大規模建設は必要ではなく、小規模な介入処置でも可能なのです。


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フートンバブルは都会に組み込まれ、お互いを結びつける磁石として機能し、新しい人々を惹きつけ、活動を生み、近隣一帯の復興に役立つものです。バブルは古い街並みと共生するものなのです。

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街を再生したいという強い願いに支えられ、また地域の多様なニーズに応える為に、フートンバブルはどんどんその数を増やし、徐々にその形を変化させていくでしょう。その変化によって、住民は従来の街で生活しつづけていくことができます。そのうち、フートンバブルの存在は、北京の長い歴史の一部となり、街を包み込むあらたな細胞膜として機能していくことでしょう。

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意外にもフートンバブルの理想的なビジョンが現れたのは、北京の胡同でした。ベニスのビエンナーレから三年後です。リフォームによって生まれかわった中庭付きの家に、屋根まで届くフートンバブル32が、トイレと階段としての機能を果たしています。


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その外壁がフートンバブルを異星の生物のようにみせ、その一方で周囲の木々やレンガ等を反射しています。



過去と未来が、この限られてはいるが夢のような世界のなかで、共存しています。


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フートンバブルがかなえる夢とは、豊かな文化都市北京と個人が描く未来図Better Beijin (より良い北京)を繋ぐことです。


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このバブルは単にオブジェとしてではなく、地域活性化を始めるひとつの手段として考えられるべきです。急速な発展が破壊の鉈を振るうなかで、我々は常に北京の目指すべき目標と、街の持つ潜在能力を忘れずにいなければなりません。


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おそらく我らは、斬新なそのバブルの外見に目を奪われてばかりいず、そこに住む地元住民の毎日の生活に目を向けるべきなのではないでしょうか。


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投稿者/サラ・ハウスリー

翻訳者/ハートフル・ジャパン 滝沢英臣


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