ノルウェイのオスロで、オランダの建築事務所MVRDVデザインによる銀行本社ビルの作業が始まった。
ピクセル状に表現されたこの17階建ての建物は、ノルウェイの銀行DnB NORの建設計画であり、オスロのビヨルヴョ―カ地区ウォーターフロント再開発プロジェクトの一部を成すものである。
MVRDVは2003年に、同じノルウェイの会社Dark、a-labと手を組み、この再開発計画のためのデザイン・コンペに優勝した。
MVRDVからの情報は以下。
MVRDVデザインによるノルウェイ・オスロの銀行本社ビル建設が着工
オスロ発、2009年9月17日
ノルウェイの新しいDnB NOR本社ビルは土台が地階まで完成し、いよいよ本館の本工事に突入しました。新しい本社ビル郡は全表面積8万平米。ノルウェイ、オスロのS Utvikling (OSU)が開発し、MVRDVがデザインした中央棟は、17階建てで面積は3万6500平米、2012年に完成予定です。
ピクセル状に表現されたデザインは都会というコンテクストに適応し、小型の構成要素を基にした、効率的で順応性のある内部組織体を組み合わせています。様々な固有の共有スペース、屋根付きの公共通路を持ち、都会的な眺めらしい直線ラインも尊重されています。
2003年、MVRDVはノルウェイの会社Darkおよび a-labと共に、ビヨルヴョ―カ地区のウォーターフロント再開発のデザイン・コンペで優勝。オスロ・バーコードと呼ばれるNyland Alléに沿った密集都市部のマスタープランを設計しました。このマスタープランはOSUによって段階を追って開発、実現されていくことになります。
ノルウェイの国際的な金融機関であるDnB NORは、現在オスロ・バーコードに分散している20の事務所を一箇所に集める決断をしました。2007年には、開発業者のOSUによって、マスタープラン・チームが都市のコンセプトをデザインするよう委任されました。そして3棟から成る新しい建物群と、3000平米の地下コンコースを持つ共有の地階部分が開発されたのです。このコンコースにより銀行の3つの建物が連結されます。MVRDVは中央棟の設計を委任され、コンコース部分は共同設計となります。
今回の新しい本社ビル郡の開発は、機能性と、企業の個性表現の両方を目的とした戦略的作戦です。この企業が持つ社会性と民主性を建物にも反映させると同時に、職場環境や部屋の位置関係など、効率性も整えていこうというものです。その構造はスチール製の「ラック(棚)」のようなもので、この銀行の柔軟性を表しています。
一般的なオフィス階は都会というコンテクストを反映し、また室内と屋外の共有エリアを作り出し、自然光を最大限取り入れるため、凹凸のある形状となっています。地上部分では、建物の大きな塊から屋根付きのエントランスが口を開け、オスロ中央駅へと続く公共通路が交差します。ピクセルのデザインにより様々な条件を満たすことができ、効率的で柔軟性を高いものにしています。結果的にすべての階がユニーク、かつ自然です。このピクセル塊は、何の特徴もないものも特別であるように見せているのです。
2000以上の自由な使用法が可能な部屋の他に、上階には眺めの良い140席の社員食堂、フィヨルドを遥かに望むエグゼクティブ・ラウンジ、会議室などが備えられています。また心臓部には、250のワークステーションを持つDnB NORのトレーディング・ルーム、受付とコンコースへアクセスできるメイン・エントランスを含んでいます。
受付から上階に向けて建物内を通路が蛇行しており、すべてのフロアや共有エリアを結んでいます。一連の木製の階段や橋により、従業員たちは各階を行き来できるのです。建物の片面を伝って17階の食堂まで歩いて登っていけるし、反対側を降りていくこともできます。この通路が共有エリアやオフィスなどを融合し、食料品室、日常のミーティングエリア、暖炉のある部屋なども結び合わせ、従業員にとって居心地のよい職場環境をつくることに一役買っています。もちろん屋外テラスや屋上ガーデンへも出ることができます。この巨大なガラスのピクセルの集合体は、内側から見る眺めはよく、外からは透明感のある建物です。換気は自然に行われ、ノルウェイの寒い冬にも耐えられる高性能のガラスが使われています。
MVRDVは1993年、ロッテルダム(オランダ)で、ウィニー・マース, ヤコブ・ファン・ライスとナタリー・デ・フリースによって設立されました。MVRDVは建築、都市計画、ランドスケープ・デザインの分野で仕事をしています。オランダの公共放送VPROの本社ビルやアムステルダムの高齢者住宅WoZoCoといった初期のプロジェクトにより、世界的な賞賛を受けました。MVRDVはデザインや図式化によって、諸条件の変化を視覚化し議論するというコンセプチュアルな手法で仕事を展開しています。
MVRDVは、現代のビルディングとデザイン・プロセスに付随する大量の複合的なデータを通して空間を形づくるという手法で、今後も「密度」というトピックに対して、情熱を失うことなく系統だった研究を続けていきます。こういった研究結果を最初に発表したのはFARMAX (1998年)でした。その後、a.o. メタシティ・ダウンタウン (1999年), コスタ・イベリカ
(2000年) 、リージョンメーカー(2002年) 、 5ミニッツ・シティ(2003年) 、ピッグ・シティを含むKM3 (2005年) 、もっと最近ではスペースファイター (2007年) とスカイカー・シティ (2007年)などでの発表が続きます。最後のこのふたつはヴェニスのビエンナーレ2008で展示されました。MVRDVはピッグシティのようなより大規模な研究から、ニューオリンズの浸水地区に対する解決策といった小規模のものまで、地球の生態系の問題について取り組んでいます。
現在進行中のプロジェクトとしては、様々な住宅建築計画がオランダ、スペイン、中国、フランス、オーストリア、英国、アメリカ、インド、韓国などの国々で行われている他、チューリッヒのテレビ・センター、オランダはスパイケニセでの公共図書館、ロッテルダムの中央市場ホール、中国は南京の文化プラザ、ノルウェイ・オスロやアルバニアのティラナにおける大規模な都市計画、スペインのログロニョにエコ・シティを建設するためのプロジェクト、そしてオランダのアルメールの都市倍増計画などがあります。
MVRDV の作品は、世界中で展示、公開され、国際的な賞も受賞しています。そこに属する60人の建築家、デザイナー、スタッフたちが手を携え、分野を横断しながら、最高の技術と持続性のある基準の下に企画立案を行っています。

コメントする